怒りの裏側

最近思うんだけど、「怒り」って、相手に対して「羨ましい」という思いがある気がする。
もちろん全てではないんだけど。
誰か怒ってると、「ああ、あれが羨ましいのか」って見えてくる。

もちろん自分もね、職場なんかでぜんっぜん動かない人とか図々しい人を見ると、短気だから腸煮えくり返るんだけどでも本当は「あんなに図太くて羨ましい」って感じるようになったんだよね。
だってさ、その人はきっと「嫌われてもいい」って前提だと思うんだもん。
私なんか「嫌われたくない」が前提にあるから、ソレできないもんね。
(職場に限らずね)

そう客観的に自分を観察すると、何が羨ましいのか見えてくる。
本当はこうしたいんだ!っていうのが見えてくる。
だから周囲は今の自分の鏡って言うんだね
自分を知るには周囲を見ればわかるんだ。



でね、この前父に電話したの。
父は足も心臓も悪くって、もう歩くのもしんどそうなの。
運転はするんだけど。
東京が大好きな父が少し前に行きたいって言うから、車いすのレンタル探したの。
プライド高いから、なんとか上手く言って、車いすに乗ってもいいって言ってくれてね。
そしたら東京駅のクロークに送ってもらえて、でもってそこから返却もできるってとこを見つけた。
私もちょっと長い休みも取れたから「どう?」って聞いたら「今月はいい」って言われたけどさ

この前の記事→「どんどん軽くなる」で勘違いされちゃったかもしれないけど、私は父は嫌いじゃないの。
いやむしろ好き。
一人暮らしをして、一人で食べて生きてくことがこんなに難しいのに、父はよく3人の娘を育ててきたなって思った。
なので10代の頃から私は父に感謝してる。
だから、憎むとか恨むって気持ちなんてサラサラないし、そんな気持ちを持つ気にもなれないのよ。

でね、父と電話するたび、会うたびに、父の怒りが凄いんだな
色んな人に対しての怒りの愚痴言うし、TVの愚痴も言うし、とにかくありとあらゆるものに文句付けるわけ。
聞いてる方は嫌んなっちゃうよ
全部父基準で、誰かが違うことをすると「オレはこうだった」って始まる。

でもね、怒りの元に気付いたら、聞いてるのもそんなに苦じゃなくなった。
言っとくけど「そんなに」だからね


全部羨ましいの裏返しなんだなーって、聞いてるとわかってくるの。
もちろんそれは、父自身全く気付いてないだろうし、気付いても認めないだろうけどね。
それならそれでいいのよ。
だって85歳の老人に「そこを認めて直して!」って言ったところでムリでしょ

どうしてそんなに怒りのかたまりになっちゃったかって、なんとなく想像はつくんだよね。
父は若い時に海軍に志願し、そこでの苦労も聞いてる。
なぜ志願したのかは、本当の理由は私は知らない。
そして戦後の苦労も、悪い事してきたこともたくさん聞いてる。
その後結婚して3人の子供ができた。

多分、本当はしたいってことが何一つできてこなかったんだと思う。
そして自分自身をちゃんと褒めずにきちゃったんだと思う。

海軍にいた頃の苦労を聞くと、今の若い人に文句を言いたくもなるよね。
いくら志願したと言ったって、「自分はその歳でこれだけのことをしてきたのに、お前らはなんだ」って言いたくなると思うよ。
悔しいんだと思う。
自由にできなかったことも、やりたいことを我慢してきたことも。
戦争を知らない私だけれど、戦争って本当に怖いことだよね。

私だってね、一人暮らしの時色んなことがあって、ホントにお金に困っちゃって、電気や水道止められたこともあったし(それは自分を管理できなかっただけなんだけどー)、何をするにもお金かかるでしょ?
なのに職場に行くと、実家通いの人は親にお弁当作ってもらって、ブランド物持って、自由な時間やお金があっていいなって思ってた。
何度かその実家通いの人に飲みに誘われ、ホントにお金がないから断ってたら、逆ギレされてね。
「私だってお金遣ってるんだけど!クリーニングとか自分で払ってるし!」って。
・・・おいおい、そんなん一人暮らしじゃ当たり前なんですが…なんだけど、どうもそのことがあって以来、実家通いの人が大嫌いになっちゃったんだよね。
何の苦労も知らないくせにって。
でも本当はとってもとっても羨ましかったんだよね。

たったこれだけのことで、怒りって出てきちゃう。
だから父の怒りははるかに強いってことは簡単に想像つくよね。

でもさ、父には「どうにかしてよ!」とは言えないよね。
まずは私が幸せにならなきゃ、幸せって感じて生きていかなくちゃ、幸せの循環にはならないから、私自身がまず変わるのが一番なんだ。
そしてせめて、父が死ぬ時に「まぁまぁ良い人生だったかな」って思えたら嬉しいけれど、いつも「もう死にたい」って娘に言う人なので、それも叶わないことかもしれない。

父が怒りを背負ったまま死んでしまったら、きっと来世でそれがまた繰り返すよね。
だからね、せめてせめて、来世でそれに気付いて、認めて手放せたらいいって、本気で願うの。
やりたいことを自由に、我慢せずに、大きな翼を広げて欲しいって願うの。
そしてその時、絶対戦争のない時代であって欲しいんだ。
娘としては、もうただただそれだけ。
もちろん、今私にやれることは手伝いたいけどね。

そしてやっと私は、来世でも父には会いたいと思えるようになったんだ。

father_201412171543386be.jpg

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Comment (2)

ひとこ #-

No title

私たちの親や特に祖父母の世代など、自分の思い通りにならないことが当たり前だった時代。
自分を殺して生きている人が多かった時代。
そういう時代を経験している人は、うちに抱えた熱い思いも
たくさんあるだろうなぁと思います。
戦争に行った人は尚更。
抱えなくていい思いも抱えているだろうし。
お父様への願いが届きますよう。

やりたい放題やっている人に対して腹立たしく思うのは
日常茶飯事です。
自分は出来ないから羨ましく思ってるんだよね。

例の自分の好きじゃないタイプの女の子に好かれるってのも
自分が好きじゃないタイプの子のように行動できないから
羨ましく思ってるんだよね。
だから腹立たしいんだよね。

そういうことがわかることで、怒りとの付き合い方が
変わるよね。

2014/12/18 (Thu) 09:18 | URL | 編集 | 返信 | 
chikura">

chikura #-

ひとこさんへ

いつもコメントありがとう~!

親や祖父母世代は、きっと我慢がたくさんだった時代だろうね。
その親に育てられた私達もまた、我慢することをたくさん学ぶよね。

好き放題にやってる人にムカつくのは「私は我慢してるのに!」って思いだよね。
本当はそれが羨ましいのに…。

何が正しいかはそれぞれだと思うけど、本来の自分に近付くには、やっぱりやりたいように生きてくことなんだろうと思う。
けど我慢してたこと、常識と思ってたことの逆をやるっていうのは、かなり勇気入ることだよね^^;
でもそれでも手に入れたいか、そのままでいいのかは、これまた人それぞれだね。
どっちもが正しいってないもんね。

2014/12/19 (Fri) 17:44 | URL | 編集 | chikuraさん">返信 | 
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